シマノブーツの快適性を支える「防水性」について
快適に滑るために必要なことはいろいろありますが、まずは、足に直接触れるブーツが快適でないといけないとシマノは考えます。
その中で、「フィット感の良さ」ももちろん大事なのですが、それとともに「足が濡れない」ことも非常に重要です。足が濡れてしまうと冷えやすくなり、血行も悪くなり、痛みも出てきて滑っている場合ではなくなってしまいますよね。それに、なんと言っても気持ちが悪い。
当然、どのメーカーもそう思ってブーツを作っているのと思うのですが、ライダー、ディーラー様、ユーザー様などいろいろな人の話を聞いていると、きちんとした防水性を持つブーツというのが以外と少ないということが分かってきました。
滑っているうちに足がベチャベチャになるので、ライナーをスーパーのレジ袋に入れてからそのままアウターに突っ込んで濡れないようにしているプロライダーもいるとか。せっかくお洒落なブーツを履いていても、それじゃかっこいいんだか悪いんだか、わけわからないですよね。
そんな中、最近良く言われるのが、「シマノのブーツは濡れない」ということです。
当たり前のことだと思っていたのですが、本当によく言われるので、それぞれのモデルの防水対策について取り上げたいと思います。
08/09モデルのブーツは「FLAKE」、「TRIPPER」、「STAIR」、「SENSE」の4モデルですが、それぞれ価格帯に合わせて以下のような防水仕様を採用しています。
「FLAKE AB」・「FLAKE F」
フラッグシップモデル「FLAKE」は、業界初となるゴアテックス®をアッパーの内張りに使用しています。皆さんもご存知のとおり、ゴアテックス®といえばスノーウエアで良く使われている優れた防水性と透湿性をもつフィルムです。
そのゴアテックス®を内張りにと言ってもただフィルムを貼っているのではなく、まずはブーティー(足の形をした袋)状にゴアテックス・メンブレンを縫製し、縫い目もシーリングしたものを接着しているので水が入ってくる隙間がありません。つまり、完全防水となっています。
また、最高レベルの透湿性を持っているので、汗による蒸れも軽減してくれます。アッパーの表面には天然のヌバック、ライナーの表面には天然皮革が使われていますが、これらの素材も通気性がありますので、ゴアテックス®の透湿性を損なうことはありません。
ゴアテックス®を使用する場合は、実際にそれを使用したブーツのサンプルがジャパンゴアテックス社のテストを通らないと製品化することができません。それだけきちんとした品質だということです。
FLAKEのアッパーに接着される前のゴアテックス・ブーティー
FLAKEのアッパー内部
「TRIPPER AB」・「TRIPPER F」
天然皮革をアッパー表面に使用した「TRIPPER」。防水性と透湿性を持つDry-armourというフィルムをブーティーにし、縫い目もシーリングして内張りにしているのでこのブーツも完全防水と言えます。
耐水圧や透湿性はゴアテックス®に及ばないまでも、快適にスノーボードをするには十分の防水性と透湿性を実現しています。(06/07モデルでもDry- armourを使っていましたがブーティ構造ではありませんでした。ブーティー構造を採用したのは07/08モデルからです。)
Dry-armourイメージ
TRIPPERのアッパーに接着される前のDry-armourブーティー
「STAIR AB」・「STAIR F」
アッパー表面に天然のデニムやヘンプを使用した「STAIR」。
一見、水が入ってきそうですが、その下に防水レイヤーがきちんと入っているので高い防水性を確保しています。デニムやヘンプ自体も撥水加工が施されていて、水を含みにくくなっていますが、仮にデニムやヘンプが水を含んでも、防水レイヤーがあるので中にまで入ってきません。撥水加工は使用するにつれて効果が薄れてきますが、その場合は市販の撥水剤でメンテナンスすれば問題ありません。
「SENSE AB」・「SENSE F」
アッパーには水を全く通さないシンセティック・レザー(人工皮革)を使っているので基本的に防水性が高く、その裏にさらに「STAIR」同様に防水のレイヤーが入っています。
仕様については以上ですが、防水性の厳しい社内規格が定められていて、その規格をパスしたものだけが製品化されるというプロセスがシマノブーツの防水性を支えているということも忘れてはなりません。
STAIRのヘンプ素材断面
SENSEのシンセティック・レザー
